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  • ヤマミチ 田山祐智

オリジナル薪ストーブ製作への長旅 2


前回、試作第1号が全くの役立たずの代物に終わったのを受けて、これに改造を施してまともに変化するのか検証してみました。


図面的にはこのように変化。


図面で出しても分かる人少ないよな…。


給気の予熱経路として、試作1回目では鋼管パイプを経由して前面へ送ってきてたけど、パイプをやめて板で仕切って前面へ誘導。


ただそのままだと天板が熱くならないので、天板におんぶするかたちで排気経路をライズオン。


後ろの燃焼筒から上ってきた排気が、新しく乗せられた排気板を経由してから煙突へ向かって排気するという流れ。


これで上部の給気経路が炉内と排気両側から加熱されるので、予熱効果が十分見込める。



あと、後ろの燃焼筒は箱で囲む事にしました。

もともと考えていた構想だったんだけど、燃焼筒の周りには断熱材を充填して排気温度を極力高めるという、ヒートライザーの役割をしてもらう。



出来上がったけど、正直めちゃくちゃ不格好なので直視するのも躊躇われる。(笑)

屋外で朝露に当ててしまったので天板が錆びてしまいました。




燃焼筒の周りに詰め込む断熱材として、乾燥・除湿用のシリカゲルを使ってみることにしました。


こいつの物性はかなり優秀で、


まず普通は溶けないほどの融点を持ち、比熱・熱伝導率共に超低いという、じつは乾燥剤よりも断熱材として使う方がはるかに優秀かもしれない。


こいつを燃焼筒の周りの隙間に詰め込んでいってみよう!


1㎏入りの袋を8つ詰め込みました。


これで8kgの増量…。

大体1袋あたり1000円弱で買えるので、これで8000円のコストアップ…。


割に合わんな。


次からは別なのを考えよう。



ともあれ、これで再実験してみましょう。


立ち上がりのドラフト発生までが鈍かったけど、それ以外の性能については特に悪いところはなかったな。


大体30分で天板温度400℃達成するし、同じタイミングで燃焼筒の部分を測ると50℃もいってなかったのでシリカゲルの断熱性能も十分確認できた。


前回に比べたら巡航運転時でも時たま薄く煙が見える事があった(中の薪が崩れた時)けど、普通の薪ストーブでもそこは変わらないしな。


薪をくべ足すタイミングも35分を超えたくらいのタイミングなので、そこも一般的な鋳物ストーブと比べても同じくらい。


天板400℃超えの時の側面の表面温度は250℃くらい。


予熱空気のエアーカーテンが大分効いているみたいで、最初から最後までこの大きなガラスが端から端まで、煤どころかくすみすら一切無し。


まぁ鋳物ストーブよりは性能は上だな。。。



でも。。。。。。。



これじゃ、今うちで使ってるMOKIの改造verを超えてない。


今うちで使ってるMOKIの改造verはもっと立ち上がりが簡単で早くて、側面温度も350℃くらいまで上がる。

薪をくべ足すタイミングも30分くらいで若干早いけどほぼ同じ。

薪を少なくくべれば少ないなりに省出力運転もできる。


正直、薪ストーブ性能としてはかなり優秀なレベルに達してる。


しかも給気予熱無しでこの性能だからな。。。


機能的にはこの改造verをベースに給気予熱機構を備えてさらに省燃費を図る目的なので、それと比べると今回の性能程度じゃ作る意味がないんだよなー。。。



…………。



もう一度原点に立ち返って考え直してみます。(再設計に着手済)

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