- 田山祐智
(※注意 長い)煙突に鳥が紛れ込んできたついでに煙突の内部をチェックしてみた
今朝起きてしばらく過ごしていたら、薪ストーブの方からカタカタと得体のしれない音が。
なに…?
そのうちまた音がすると思ったら、どうやら鳥が羽ばたく音。
あー、煙突から鳥が侵入してきたらしいし。
逃がさねばと煙突の蓋を取ったり薪ストーブ本体の扉を開いてしばらくしたら、真っ黒にすすけた雀が元気よく飛び出してきて、最後は掃き出しの窓から外へ逃げていってくれた。
えがったなぁ。夜まで逃げ出さなかったら燻し殺すところだったぇ。
それはそうと、煙突のメンテナンスキャップを取り外したついでに、煙突の煤の詰まり具合も確かめてみることに。
蓋をはずすと、細かい煤が蓋に溜まっていた。
去年もこれくらいだった。
そして、煙突内部も下から見上げて覗いてみた。
おぉ、つるっとしてきれいなものです。
一番出口のPトップの辺りは見えないのでわからないけど、とりあえず煙道内に煤がこびりついている様子はなさそうなのでまずは安心。
煙道内にタールがこびりついているようだと火災の危険度が高いので要注意です。
これでもふた冬の間、掃除もメンテナンスもしなかったので、今年はしてみようかと思います。
それにしても、たまにはシューシューいうような湿った薪を燃やすこともたまにはあるのに、二重煙突のおかげか、中はとってもきれいな状態ですね。
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薪ストーブを検討するお客様(業者)の中には、なぜコストの高い二重煙突が必要なのか知らないでいる方が多いようですので、ちょっとここで少しレクチャー。
シングル煙突と二重煙突の違いは断熱性。
ポイント・1
断熱性が高いと、薪ストーブで燃やした熱を、熱いまま外へ排出できます。
排熱の温度が高いと上昇気流(ドラフト)が強くなります。
ドラフトが強いと薪ストーブ内は負圧になるので安定して空気を取り込むことができ、空気弁を絞っても安定した燃焼ができます。
ポイント・2
煙突が断熱されていると、煙の中の成分が気体のまま外へ排出されるので、煤(タール)が付きづらいです。
シングル煙突だと煙突を通っている途中に冷やされるので、煙に残った水分などが結露して煙突内部に付着してしまいます。
これが溜まり続けると、煙突内の空気の通り道が狭くなり、気流が弱まるので燃費が悪くなります。(車のマフラーと一緒)
そしてこのタール成分は可燃性なので、そのうち、煙突内の熱によって発火します。(煙道火災)
この煙道火災が原因で家が全焼するケースは普通にある話です。
煤掃除をまめにするのであれば、極端な話シングルでも良いとは思います。
ただし、その場合は1ヶ月ないし2か月に一度は必ず掃除が必要です。
そんなにマメにできる人ならね。
よくある勘違いですが、シングル煙突の方が煙突からの放射熱を利用できて暖房的にみてお得だと考える方がいますが、上記の理由から、煙突からの熱は暖房として期待するものではありませんよ。
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あぁ、また長々と。。。