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ウッドデッキとバルコニーの修繕

ヤマミチ 田山祐智

当社には定期的にウッドデッキの修繕・塗装の相談が来るのですが、先日も傷んでしまったウッドデッキとバルコニーを直してほしいとの依頼があり、工事してきましたのでその内容をご紹介します。


 

今回の現場は20数年前に購入したという(他社さんの)ログハウス。

現在は建築した会社が無くなってしまったということで当社に相談に来られました。


その傷んだというウッドデッキは、確かに長期間曝されてすっかり色褪せていました。

最後に塗装したのは7~8年前くらい?だったそうです。



そしてバルコニーの方は、手を当てるとグラグラ動いて怖いとのこと。


完全に支柱の根元が腐っています。

しかもこれ、被害がこの支柱だけでなく下で支えるログ梁にも及んでいて、ログが腐ってしまってました。

つまり、新築時の収まりが悪いのがひとつ。

柱を伝った雨水がログへと集中して流れ、おそらく支柱木口とログの接触面双方に塗料を塗らずに施工したのでしょう、木口面へ染み込んだ水がどんどん侵食・腐食をもたらしたことが予想されます。




そして塗ってある塗料も悪い。

表面で膜がパリパリと剥がれるような劣化の仕方をしているということは、この塗ってある塗料はホームセンター等で売っている、いわゆる「ペンキ」。

木部には向かないので、屋外用には絶対に使ってはいけません。


↓解体した後の写真。

ペンキの膜は通気性(透湿性)がないため、木材内部に染み込んだ水分は行き場を失って中で腐朽菌が繁殖しやすくなります。

発色の良い黄色を塗りつぶして塗りたかったのでこの塗料を選んだみたいでした。


当時私と出会っていれば屋外用木部塗料で同様の仕上げの提案ができたのですが。

キシラデコールコンゾラン

ブリリアントイエロー

 

さてウッドデッキの方ですが、軒のかかっていない範囲は腐れが深刻だったので、お客様の希望で一部解体することにしました。

もう触っただけでフカフカ。強度0でした。




切り詰めて、幕板を張り直しました。


↑各部新しい木材は、取り付け前に透明な防腐防蟻剤を塗布してあります。(裏面や木口面含めて)



独立基礎も後日バックホーで掘り起こしてもらい、撤去。庭が広くなりました。




 

続いてバルコニーの方は、既存の木製手摺を全撤去し、今後は腐る心配のない樹脂部材で施工することにしました。









写真には撮り忘れましたが、バルコニーを支えるログ部材には適宜コーキング処理と再塗装をしておきました。

今後しばらくは外部からの雨水侵入による被害が進むことはないと思います。

 

ログハウスに限らず、ウッドデッキやウッドバルコニー等の木部の傷みが進む理由は大きく2つあり、

一つは使用している樹種。

もう一つは使用している塗料です。


より重要で影響度が大きいのは樹種の方ですが、一方で、強くない木を使っていても塗る塗料が優秀であれば十分以上に長持ちさせることができます。


そのへんは現場の施工難易度やお客様の予算(コスト)に応じて選択することになりますので、お困りの場合は私へご相談ください。


現状と希望に合わせてよりベターな着地点を提案させていただきます。


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