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  • 田山祐智

完成見学会でお客さんの家を借りてネスターマーティンS33を4日間燃やしてみた

前回の投稿の日付見てびっくり、5か月ぶりの投稿になったみたいです。 すみません、、、

先週と今週、LebenHütteの第1号となる実物のタイニーハウスの完成見学会を行うことができました。

↑ こんなすてきな家です。

煙突が見える通り、こちらの家には薪ストーブが設置されています。

うちはログハウスを扱うこともあり、木の家を建てる方はだいたい薪ストーブもセットで検討されるお客さんが多いです。

が、始めから「この機種が欲しい」と決めているお客さんはごく稀で、ほとんどの方は迷われているので、私の方で状況を聞き出しながら機種を選定してあげます。

  1. 家の大きさはどれくらいか(薪ストーブの出力)

  2. 働き方(家に居る時間)

  3. お年を召した方は同居するか(操作の簡便さ)

  4. 全体予算(予算を削る必要性)

  5. デザイン(←)

まず聞くのはデザインのこと。

ほぼ8割方は外国製の四角い鋳物ストーブが好みですので、この時点で2種類に絞ります。

コストパフォーマンス優先 ⇒ ドブレ640CBJ or 760CBJ

操作性(簡便性)優先 ⇒ ネスターマーティン S33 or S43

鋳物ストーブで検討した場合、どちらを選んでも絶対に間違いないと根拠と自信を持ってお勧めできるのはこの2メーカーです。今のところ。

そういえばたまたまどちらもベルギーですね。

今回のお客さんの場合、高齢のお母さんが一緒に暮らすということでしたので、二次燃焼用空気レバーの操作がない、ネスターマーティンS33をおすすめしてそのまま決定しました。

かえって「鋼板製ストーブで良いのが欲しい」と言われる方がこちらとしては選定に頭を悩ませます。(笑)

【12/24追記】

執筆時は知らなかったのですが、2018年9月にドブレ640と760がアップグレードされていました。

それにより品番が640CBJ → 640WD となり、中身もかなりの部分で改良されています。

・ バッフルプレートが鋳鉄からバーミキュライトに。(ドブレの経年劣化する部品はここでしたので、これで耐久性がさらに向上)

・ 給気レバーが2本から1本に。(ついに給気レバーの1本化。これで操作性のデメリットは無くなりました)

・ 側面の開口扉の内側の素材が鋳鉄からバーミキュライトに。(炉内の更なる高温維持)

・ 外気導入アダプターが標準化

これでドブレのコストパフォーマンスと優位性はますます上がりましたね。

ということで今回の見学会では10:00~16:00までの間、ずっとストーブを焚き続けて使う機会を得ることができました。

ネスターマーティンが最高峰クラスに良い機種であることは確信していたのですが、実際に自分の手でずっと焚き続けるのはこれが初めて。

お客さんを案内する合間をみてじっくりと燃え方を観察してきました。

じっくりと・・・・

観察を・・・・

やべえ。。。超きれいだ。。。。(うっとり)

触媒もない、

ダンパーもない、

空気調整ダイヤル1つだけの簡単操作、

焚き付け時の火の安定は早く、

ガラスはいつまでも曇らず超クリーン、

翌日の炉内の灰の量は全く増えていないことが裏付けている燃焼効率の高さ、

そして燃費は最高クラス(ほんとに薪がゆっくり炭化していく)。

ネスターマーティン最高かよ!

というわけで、私が6年前から絶対間違いないだろうと思っていた確信をさらに深く裏付ける結果を得ることができました。

見学会スタッフを手伝いに来たかみさんがストーブを見て「だから私は初めからネスターが良かったんだって!!」と、また言われてしまいました。

ああ、うちで家を建てるお客さんだったら、うちのトラヴィス ライデン(5年落ち)、10万円くらいで譲ってもいいんだけど…。

と言いつつも、そんなネスターマーティンにも弱点はあります。

1.ボディの温度上昇にやや時間がかかる

2.側面への熱放射が少ない

3.扉を開けているときに灰や薪が転がり落ちてきやすい

解説:

1.ボディの温度上昇にやや時間がかかる

ネスターマーティン特有のWOODBOXという炉内構造は何層かに分かれて箱組みされていますので、炉内からボディまでの空気層が多く、炉内の断熱性が高くなるよう設計してあります。

逆にその分ボディが温まるまでは時間がかかってしまいます。

2.側面への熱放射が少ない

上記と同様の理由ですが、このデメリットは実際に部屋で過ごしてみると結構リアルに感じます。

ネスターマーティンの炉内で生まれた熱のほとんどが前面のガラス面へと向けて放熱されています。

実際他の鋳物ストーブと比べて、ガラス前面への輻射熱はかなり遠くまで及ぶことが体感できます。

一方、側面はかなり間近まで手を近づけても熱さを全然感じないほど、熱が放射されておりません。

なので、ネスターの真正面以外にソファが配置されていたりすると、ストーブとの距離感は近いのに全然輻射熱による暖かさを享受できません。まじで。

私は初めてネスターの実機を見た時にこのことに気づいたので、配置するなら家の角が相性が良いと思っています。(今回は角置きではないですがストーブの前に家具が配置されるように間取りと配線(テレビ)しました)

3.扉を開けているときに灰や薪が転がり落ちてきやすい

なんなんだろうね、いつになってもこの部分が改善されないのは。

とりあえずはホームセンターで適当な帯状の鉄板でも買ってきてサクッと差して立てておこう。

ということで、私が個人的に鋳物ストーブの最高峰と位置付けているネスターマーティン。

その素晴らしい性能が少しでも伝わりましたでしょうか…?

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