【MOKI】モキストーブの弱点を考察する その1 給気温度

また前回からだいぶ時間をおいてしまいました。

とっくにシーズンオフになってしまってますが…語ることはまだ頭の中に溜まっております。

いままではMOKIの素晴らしい特長を挙げてきましたが、物事には良い面と悪い面は必ずあるもの。

今回からは一転してMOKIの弱点について考察していこうかと思います。

と言っても、「炎の揺らめきをゆっくり楽しめない~・・・」とかそんな情緒的な事ではないですよ。ちゃんと性能的な面の話です。

薪ストーブの事が語られる際、いつも「燃焼」の事ばかりがクローズアップされますが、今回はちょっと違う視点で見ていきます。

シンプルで安くて暖かい…そんなMOKIですが、開発コンセプトがはっきりと見えている「シンプルさ」ゆえに、犠牲になっている部分も見えてきます。

海外の有名どころの鋳物ストーブと比べると分かるのですが、私はMOKIの一番の致命的な弱点は間違いなく『給気』にあると思っています。

海外製の評価の高い薪ストーブは、一次空気をボディ内部の長い経路をたどって燃焼室へと送り込んでいますが、それは空気を温めることで燃焼室内部をできるだけ高温に保つためです。

そして内部を高温に維持することで、薪を追加投入した際の温度低下を最小限にとどめることができます。

冷えたものを熱するにはカロリーを消費します。

湿った薪を燃やしてもストーブが温まらない話は常識ですが、これは水という冷たいものを蒸発させるのに熱を奪われているからですね。

逆に、薪や空気があらかじめ温度が高ければ、その分高温へともっていきやすくなり、また高温が維持されれば少ない空気でゆっくり燃やすことができます。

ちょっとよそから拝借してきましたが、代表としてネスターマーティンの模式図を添付しますね。

見ての通り、下部から取り込まれた空気は最初背面へと流れ、その後排気経路と燃焼室のすぐ上を通って十分に熱されてから内部へと放流されていきます。

​​他社の薪ストーブに比べてネスターの炎が格段にきれいなのは、給気の予熱温度がとても高いことが大きく影響しています。(ウッドボックスが薄い鋼板で出来ている所がミソですね)

その点、MOKIの場合はどうでしょうか?

以前書いた記事にあるとおり、鋼板ストーブのMOKIは内部に蓄熱材も無いので、温まりやすくもあり冷めやすくもあるという特性を持ちます。

燃焼中の薪ストーブの内部温度は400℃~500℃くらいと言われていますが、その中へせいぜい20℃~30℃しかない室温の空気がダイレクトに送り込まれるのですから、ストーブの内部温度と比べるととてつもなく冷たい空気ですよね。

せっかく燃焼して熱を生み出しているのに水を差すような冷たい空気が常に送り込まれるので、火が小さくなってくるとバランスが崩れてすぐに冷えてしまいます。

これでは鋼板製ストーブの冷めやすいというデメリットをさらに助長しているようなものです。

だから初めに致命的だと言いました。

対策としては、多少見た目がいびつになろうとも、給気経路をボディに沿わせてあらかじめ予熱させることでしょうかね。

形のイメージとしてはガンダムのザクの顔に付いてる動力パイプみたいな??

※参考イメージ

CAD図に雑に合わせてみるとこういう感じに?

いやぁ醜い造形ですね。シンプルを信条とするMOKIがとっても嫌がりそうなディテールです。

しかもついでに外気導入まで可能にしてしまっています。

MOKIのドラフトの強さなら外気導入はいらないという意見もありますが、実際にはC値いくつ位までの住宅なら大丈夫と胸を張って言えるのでしょうか?

(ちなみに我が家のようにログハウスなら外気導入無くても全然大丈夫です)

それにしても、理屈的にはこういうことなんですが、試しに作ってみるには大掛かりすぎてちょっと簡単には実験できませんね…。

さて、次回もまだ弱点考察が続きます。

むしろ次回の内容こそが一番語りたい部分でした。

次回のテーマは「吸気速度」

旧車乗りやバイク好きの人には面白い内容になるはずです。( ´з`)

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