ヤマミチ 田山祐智

2020年6月10日5 分

DIYで外部の木部塗装をしよう

最終更新: 2021年7月23日

◆ 我が家のバルコニー床板を新築後6年ぶりに再塗装


 
うちはログハウスなので、バルコニーの床もウッドデッキと同様に木の板でこしらえております。


 
先日ウッドデッキを再塗装した流れで「バルコニーもそろそろやっておくか」という気になり、写真に残してみました。


 
DIYでやりたい方、やっている方は参考にしてみてください。


 

作業前

新築当時に塗った塗料は、和信化学の油性浸透系塗料「ガードラックPRO」のマホガニー色です。

当時ウッドデッキにも使いましたが、日当たり・水当たりの良い所は3~4年ですっかり退色しておりました。

バルコニーはケラバの出があって雨も当たりづらく、しかも東面なので日当たりも朝のみ。

なので、よく歩くところ以外はそれほど傷みはでていませんでした。


 

*  *  *

◆目荒らし(足づけ)


 

サンドペーパー等で擦ることで、古くなった塗膜を落とし、傷んだ木の表面を荒く均します。

この作業はぜひやって下さい。

塗料の乗り具合がまるで変わりますので、結果的に塗装後の耐候年数も大きく伸びます。


 

たわしの置いてある方が研磨後、

たわしより下の方が研磨前。


 
とにかくゴシゴシ。。。

木目に沿って動かします。

埃が舞うのでマスクをしましょう。

そして腕がすごく疲れる…


 

 
紙やすりだと耐久性がないし歪んだ木の表面に追従しづらいので、研磨剤の付いた厚手のナイロンたわしを使うと捗ります。

番手は様々あって今回は#180番を使っていますが、これより荒くても構いません。


 
サンディングが終わったらほうきやブラシ等で粉を落とします。

水を流して丸洗いした場合は1日置きましょう。

◆ 外部用 木部用塗料

WPステインとも呼ばれます。(ウォーター・プルーフ・ステイン)

過去にもこのブログで塗料の事について書いたことがありますが、2020年現在の私の見解としては、

耐久性を重要視するなら、(半)造膜タイプで顔料のたっぷり入ったヤツ

を選ぶしかありません。

代表的な商品:

 ・和信化学工業 ガードラックアクア(https://guardlac.jp/products/aqua

 ・シオン U-OIL(https://u-oil.jp/

 ・オリンピック マキシマム ソリッド(https://www.olympic-stain.jp/solid/index.html

 ・大阪ガスケミカル キシラデコール コンゾラン(https://www.xyladecor.jp/products/xyladecor_consolan.html


 

同じ塗り回数で仕上げた場合、浸透系の塗料では造膜系にはどうやっても敵いません。

だって、浸透系の塗料は木目が透けるでしょ。

言い換えると、木目が透ける程度にしか顔料が入っていないということだよね。

そして浸透系塗料は粗悪品が数多く流通しすぎて、安物の低性能な塗料を使うと毎年塗り直していても木が腐ります。(まじで)

ホームセンターの安物はやめておいてね。

それでも木目が生きる仕上がりを最優先で浸透系塗料を使う場合は、『3回塗り』しましょう。

メーカーが2回塗り推奨とかどうでもいいです。

3回も塗れば造膜系塗料の耐久性に近づくことができます。

ということで、今回はなんの塗料を使おうかな~と物置棚の在庫を見てみると…

他の現場で余ったU-OIL(スーパーハード)が何色かと、ガードラックアクアが数色。


 

まぁベランダだから別に何色でもいいんだけど…。

アンチークパインにしとこうか。


 


 

【刷毛】

これかなり重要。

◇刷毛サイズ

広い面を塗るのには60mmとか70mmの物を。

細かい部分用には25mmとか30mmを。


 

◇水性用/油性用

WPステインは油性であっても弱溶剤なので、水性用の刷毛があれば兼用できます。


 

◇価格帯

100~300円位の万能刷毛は絶対選ばないこと。安物買いの銭失いです。

刷毛は高すぎても安すぎても費用対効果が釣り合いません。

60mmのサイズで500円以上するものを買いましょう。

◇安物とどう違うのか

・かすれない

・塗料の含みが良い(たっぷり伸ばせる)

・塗り伸ばし感(刷毛運び)がスムーズ

・寿命が長い

・刷毛を洗ったあとも毛並びが悪くなりにくい


 
女の人でもど素人でも、刷毛を使い比べたら絶対に分かります。

それほど、安物とまともなやつとは雲泥の差です。

ケチらないで500〜600円出してまともな物を使いましょう。

◇結論

「ひよこ」が鉄板。

プロの人もみんな使ってるくらい、コスパ最高。

いろいろ試したい方はネットで好きなのを選んでみましょう。

大塚刷毛

今回は物置に油性用刷毛「二液君」が余っていたのでそれを使って塗ることにしました。

塗っているところを動画に撮ってみましたのでご覧ください。

缶の縁でしっかりと余分な塗料を落として薄塗りしてるのに、伸びがよくて色乗りもいいのが分かります。

これが安物の刷毛だと1枚塗っただけでかすれ始めると思う。


さて1回目の塗装。

塗ったそばからぐんぐんと塗料が吸い込まれて色が引けていきます。

これは2回塗りでは仕上がる気がしないぞ…。

半日置いてから昼休みに2回目を塗装。

色はだいぶ乗りましたが、まだ透けてる。


 

1回目と2回目の色差はこんな感じ。

この塗料(U-OIL)は塗り重ねると完全に塗りつぶしの仕上げになるので、この仕上がりではまだ足りないです。


 
明日また3回目塗るかな…。

3回目。

さすがに3回目ともなると吸い込みがなくなって塗料の伸びがとても良い。

そしてようやくまともに仕上がった。

2回目と3回目の色差はこんな感じ。

並べてみたよ。

そういえば今回何気なく色を選んだけど、

元が濃い色 → 明るい色

で塗ろうとするなら、造膜系の顔料がたっぷり入ったヤツでないとこうはできません。

浸透系塗料の場合は下の色が透けるので、上から明るい色で重ね塗りしても意味ないからね。


最後にNG行為について。

今回、私は横着して塗料の缶にそのまま刷毛を入れて作業していますが、本来なら塗料缶から必要な分だけバケットに移して作業します。

そうじゃないと、

・刷毛についた汚れ・埃等が塗料缶に入って汚してしまう

・缶の蓋を開けているうちに塗料が空気と触れ、酸化・揮発してしまう

皆さんはきちんとバケットを使って刷毛をきれいにしごいて塗装しましょう。

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